東京・日本橋にあるREIJINSHA GALLERYで、山本有彩個展「水は此処にある」が開催される。
山本作品は繊細な美しさが魅力。松本隆作詞活動50周年トリビュートアルバム『風街に連れてって!』ではカバーアートを担当するなど、作品が多くの人々を虜にする今注目の若手作家だ。
石川県生まれの山本。紙媒体時代の「美術屋・百兵衛」のインタビューでは、金沢という土地が自身の作風に大きな影響を与えていることを、以下のように明かしている。
「金沢は雨が多い土地で、霧がかかることも多く、湿気を多く含んでいるような独特の空気感があります。その透明がかった雰囲気が絹本に似ているなと思いました。霧にも層があって、何層にもフィルターが重なっているような感じが、絹本に絵具を重ねる様子に似ています。
大学時代の後半にこちらへ移って山が更に近くなったのですが、窓から見える風景からインスピレーションを受けることが多いように思います。」
(美術屋・百兵衛53号 2020年4月13日発行)
今回、彼女が展覧会のテーマに選んだのは、生命と密接な関係を持つ存在でありながら、人間にとって身近にあることが当たり前のように感じがちな「水」。金沢で過ごした山本ならではの視点が、このテーマには潜んでいるのかもしれない。
山本有彩の繊細な表現を、ぜひ会場で楽しんでいただきたい。
■画像
[information]
山本有彩個展 水は此処にある
・会期 2022年11月18日(金)~12月2日(金)
・会場 REIJINSHA GALLERY
・住所 東京都中央区日本橋本町3-4-6 ニューカワイビル 1F
・電話 03-5255-3030
・時間 12:00〜19:00(最終日は17:00まで)
・休廊日 日曜、月曜、祝日
・URL https://www.reijinshagallery.com