江戸初期に生まれ、装飾性豊かなスタイルで今なお多くの人を魅了してやまない琳派。神坂雪佳（1866〜1942）もまた、そんな琳派に魅せられた画家のひとりである。
神坂雪佳《杜若図屛風》 大正末～昭和初期 個人蔵
近代京都において図案家・画家として活躍した神坂雪佳は、新しい時代にふさわしいデザインを多数生み出した。
その活動は絵画にとどまらず、染織、陶芸、漆芸、室内装飾や庭園に至る実に多彩なものだった。
神坂雪佳 《春花絵手箱》 大正末～昭和初期 個人蔵
京都の細見美術館で開催中の「琳派展22 つながる琳派スピリット 神坂雪佳」展では、そんな雪佳の作品と、彼のルーツとも言うべき、江戸初期に活躍した俵屋宗達や中期の尾形光琳、後期の酒井抱一といった江戸琳派を代表する作家たちの作品を多数鑑賞することができる。
この機会に、琳派から雪佳に受け継がれた“スピリット”を堪能してみてはいかがだろうか。
神坂雪佳 『百々世草』より「狗児」 明治42～43（1909～10）年刊 細見美術館蔵
[information]
琳派展22 つながる琳派スピリット 神坂雪佳
・会期 2022年4月23日（土）〜6月19日（日）
※前期：4月23日（土）〜5月22日（日）/ 後期：5月24日（火）〜6月19日（日）
・会場 細見美術館
・住所 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
・電話 075-752-5555（代表）
・時間 10:00～17:00（入館は16:30まで）
・休館日 毎週月曜日
・観覧料 一般1,500円、学生1,200円
・URL http://www.emuseum.or.jp