最新アート情報

岡山、アートの旅にでかけよう。

虫明迫門(曙)の風景

虫明迫門の曙

新型コロナウイルス感染症の蔓延以前は、年間1,700万人近い観光客が訪れていた岡山県。人気の秘密は、岡山城や倉敷美観地区などの美しい景観、瀬戸内海や中国山地に代表される自然、美作地域の温泉、そして桃やブドウといったフルーツに代表される美味しい食など、様々な魅力が揃っているからだろう。この夏は「岡山デスティネーションキャンペーン」が開催され、岡山県への注目度はさらに高まっている。
白桃の画像
キャンペーンのキャッチコピーは「こころ晴ればれ おかやまの旅」。雨の降らない日が1年の約75%を占める“晴れの国”岡山だが、特に夏は旅に最適なシーズンと言えるかもしれない。青い空の下、夏の日差しを受けて海や山が美しく輝くからだ。岡山市の都市部にある岡山城や岡山後楽園の緑が鮮やかなこの時期は、心が癒される風景を目にすることができるだろう。

岡山城(烏城)の画像

岡山城(烏城)

今年の夏から秋にかけては、岡山県内でいくつかのアートイベントが開催される。それに合わせるように、キャンペーンの期間中はJR西日本が特別な観光列車を運行。岡山駅から県北部へと向かう津山線の「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」に乗れば「美作三湯芸術温度2022」の、宇野・尾道・日生・琴平の4方面へと旅する「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」を使えば「瀬戸内国際芸術祭2022」の会場方面へと向かうことができる。こうした観光列車そのものが、ある意味ではひとつのアート。目的地に着くまでのすべてをアートな旅として楽しめるはずだ。

岡山県立美術館外観

岡山県立美術館

岡山県内には個性豊かな多くの美術館がある。岡山市の岡山県立美術館夢二郷土美術館(本館)、招き猫美術館、倉敷市の大原美術館倉敷市立美術館、瀬戸内市の瀬戸内市立美術館、備前市の備前市立備前焼ミュージアム、高梁市の高梁市成羽美術館、笠岡市の笠岡市立竹喬美術館、奈義町の奈義町現代美術館などだ。

大原美術館外観

大原美術館

この夏は各館で趣向を凝らした展示、イベントが実施される。例えば大原美術館では、「大原美術館プレミアムモーニングツアー」が実施される。開館前に貸切りで、特別解説員ならではの秘蔵エピソードなどを聞きながら、クロード・モネの《睡蓮》ほかの名画を鑑賞。その後、モネのジヴェルニーの自宅庭園から株分けされた睡蓮が見頃を迎える「モネの睡蓮の池」で可憐な花を眺め、モネ作品の世界観に包まれる至福のひとときを満喫するというイベントだ。ツアー後は倉敷国際ホテルで、名著「モネの食卓」のレシピを再現したスペシャルモーニングまで堪能できる、まさにモネづくしのプレミアムモーニングツアーと言える。料金は7,100円(入館料、ガイド料、朝食/大人、小人同額)。今後の開催日は、9月4日を除く7~9月の毎週日曜日、10月2日(日)・9日(日)、11月20日(日)、12月4日(日)となっている。5日前の12時までにWEBでの予約が必要なので、参加希望者は下記のURLまでアクセスしてほしい。
https://okayama.visit-town.com/visittour/ohara-monet_dc/

瀬戸内市立美術館画像

瀬戸内市立美術館

また、「日本のエーゲ海」と呼ばれる港町・牛窓うしまどエリアにある瀬戸内市立美術館では「mt×牛窓」の一環として、展覧会「mt ART PROJECT AT SETOUCHI CITY MUSEUM OF ART」が8月31日まで開催中。これは、倉敷市に本社を構えるカモ井加工紙で生まれたマスキングテープ「mt」を使ったアートを展示するものだ。同じエリア内にある街角ミュゼ牛窓文化館、牛窓ヨットハーバー、牛窓オリーブ園赤屋根でも「mt×牛窓」はおこなわれ、4ヵ所のアートスポットを巡回する無料シャトルバスが運行される。

倉敷美観地区 の風景

倉敷美観地区

倉敷美観地区など全国的に有名な観光地も多い岡山県。せっかく旅するのならアート鑑賞だけでなく、そんな場所もあわせて回ってみたいものだ。時間的な余裕のある方におすすめしたいのが、高梁市にある備中松山城。江戸時代から残る現存天守12城のひとつであり、日本三大山城にも数えられる。特に現存天守が雲海に浮かび上がる姿は幻想的で美しいが、この時期はシーズンまで少し早い。雲海は初秋の9月下旬から現れ始め、見頃は10月下旬~12月上旬の早朝だ。
この城に関して最近話題となっているのが「猫城主 さんじゅーろー」。平成30年7月豪雨の後、備中松山城三の丸で保護された推定3歳のオス猫で、同年12月16日には備中松山城PR大使として正式デビューした。現在「さんじゅーろー」は、原則的に城の管理事務所に常駐し、定期的に城内見回り(1日2回、10:00と14:00)をおこなっている。猫好きの方は足を運んでみてはいかがだろうか。

備中松山城と猫城主の画像

備中松山城と猫城主「さんじゅーろー」

岡山市では9月30日から3回目の開催となる「岡山芸術交流2022」が始まる(11月27日まで)。このエリアでのアートな話題は、夏が終わってもまだまだ続きそうだ。
岡山デスティネーションキャンペーン・ロゴ

写真提供:岡山県観光連盟

[information]
岡山デスティネーションキャンペーン
・開催期間 2022年7月1日(金)〜9月30日(金)
・URL JRおでかけネット https://www.jr-odekake.net/navi/okayama_dc/
岡山観光WEB https://www.okayama-kanko.jp/dc/overview.html

error: このコンテンツのコピーは禁止されています。