2022年2月2日、約40年の構想期間を経てついに大阪中之島美術館(愛称NAKKA)が開館する。オープンにあたり同館が掲げる4つのビジョンは、「1. 歴史をつなぎ、未来を創造する」「2. 情報や知識、発見や感動の循環をうながす」「3. つながりを原動力とする」「4. 大阪に貢献する」というもの。それは現在、そして未来においてこの新しい美術館が担うべき役割りなのだ。
同館のコレクションは、19世紀後半から今日に至る日本と世界の優れた美術とデザインを中心に、地元大阪で繰り広げられた豊かな芸術活動にも目を向けて収集され、6000点を超えるまでに成長。「大阪と世界の近代・現代美術」をテーマにするこうした作品群を核に、アートの新たな価値を提示する展覧会や多彩なイベントを開催し、創造力と発信力をもつアートのプラットフォームとなることを目指している。
古くから大阪の経済や文化の中心地として栄え、今や水都のシンボルである大阪市北区中之島。国立国際美術館や中之島香雪美術館、大阪市立東洋陶磁美術館などの美術館や、大阪市中央公会堂、大阪府立中之島図書館といった歴史的建造物が集中するこの地区に新しい美術館が加わることで、文化エリアとしてますます賑わいをみせるに違いない。
オープニングを飾る展覧会「開館記念 Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」では、選りすぐられた約400点の作品を展覧し、コレクションに親しみを持ってもらえるよう、作品にまつわる「99のものがたり」もあわせて紹介。「99」は未完成であることを意味しており、作品を観た来場者による100個目のものがたりで展覧会が完成するというコンセプトだ。
大阪中之島美術館館長・菅谷富夫は「本展での出会いを初めの一歩として、当館のコレクションを末永く愛していただけますよう願っております」と語っている。
また、4月9日からは開館記念特別展として「モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―」が開催される。世界初公開となる作品を含む国内外のモディリアーニ作品約40点のほか、エコール・ド・パリの傑作にも注目したい。
■開館記念 Hello! Super Collection 超コレクション展―99のものがたり―
・会期 2022年2月2日(水)~3月21日(月・祝)
・会場 大阪中之島美術館 4、5階展示室
・観覧料 一般1,500円(1,300円)、高大生1,100円(900円)〔日時指定事前予約《優先》制〕
*税込み価格。カッコ内は20名以上の団体料金。
■モディリアーニ ―愛と創作に捧げた35年―
・会期 2022年4月9日(土)〜7月18日(月・祝)
・会場 大阪中之島美術館 5階展示室
・観覧料 一般1,800円(1,600円)、高大生1,500円(1,300円)、小中生500円(300円)
*税込み価格。カッコ内は前売り〔販売期間:2022年2月2日(水)~4月8日(金)〕及び20名以上の団体料金。
*企画チケットなど詳細は本展公式ホームページで順次お知らせします。
[information]
大阪中之島美術館
・住所 大阪市北区中之島4-3-1
・電話 06-6479-0550(代表)
・時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
・休館日 月曜日
・URL https://nakka-art.jp
※詳細は大阪中之島美術館公式ホームページをご覧ください