2021年3月、岸田劉生の作品42点をあらたに一括収蔵した京都国立近代美術館。これで同館所蔵の岸田劉生作品は油絵24点、水彩画6点、日本画9点を含む約50点となった。画業初期から晩年まで各時期の画風が揃い、その流れをたどることができるだけでなく、自画像・肖像画・宗教画・風景画・静物画・風俗画(芝居絵)といった各領域を網羅。版画や彫刻をも含めた劉生の創作活動全体を展望できる。
新収蔵を記念して開催されるこの展覧会では、同館の岸田劉生全作品がまとめて公開される。また、『外套着たる自画像』や『舞妓図(舞妓里代之像)』『大連星ヶ浦風景』等の旧蔵者だった森村義行と、その弟で『壜と林檎と茶碗』の旧蔵者であった松方三郎、劉生の最大の支援者だった芝川照吉にも着目。劉生の功績を広めるためには欠かせない、こうしたコレクションの役割をも振り返るものだ。
[information]
新収蔵記念:岸田劉生と森村・松方コレクション
・会期 2022年1月29日(土)~3月6日(日)
・会場 京都国立近代美術館
・住所 京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
・電話 075-761-4111(代表)
・時間 9:30~17:00(金曜、土曜は20:00まで) ※入館は閉館30分前まで
・休館日 月曜日
・観覧料 一般1,500円、大学生1,100円、高校生600円、中学生以下無料
・URL https://www.momak.go.jp/