神坂雪佳「紫式部」（古聖帝名臣画冊 部分） 1893（明治26）年 福田美術館蔵 通期展示
百人一首の撰者、藤原定家の山荘があったとされる小倉山。その麓に位置する嵯峨嵐山文華館では、1月29日（土）から4月9日（土）まで、「絵でみる百人一首と枕草子」が開催中されている。この展覧会は、嵯峨嵐山文華館に競技かるた界を牽引するトップ選手たちが集う大会「第3回 ちはやふる小倉山杯」に合わせて実施されるもの。
横山大観《春曙》 20世紀 福田美術館蔵 通期展示
第1章「絵でみる百人一首と和歌の世界」では、藤原定家の直筆と伝わる「小倉色紙」や、江戸時代の公卿たちが詩歌をしたためた色紙からなる「和歌・漢詩色紙貼交屏風」といった、百人一首や和歌にちなんだ作品や歌仙絵などを展示。第2章「絵でみる枕草子」では、「枕草子」冒頭の有名な「春はあけぼの」をはじめ、各場面を彷彿とさせるような日本画の名品が紹介される。
百人一首ゆかりの作品を通じて殿上人たちの感性に触れつつ、百人一首に選ばれた歌人の一人である清少納言にちなんだ「枕草子」の世界を想起させるような日本画の数々も楽しんでほしい。
0.1秒の速さが勝敗を分ける、競技かるたの世界。
アニメ・映画化もされブレイクした末次由紀の漫画「ちはやふる」
小倉百人一首競技かるた「ちはやふる小倉山杯」は、トップレベルの選手が戦う姿を多くの人に観戦してもらい、「見る競技」としての醍醐味を体感してもらおうというコンセプトで誕生した競技かるたの大会。
2020年からスタートし3回目の開催となる今大会では、名人やクイーンといったタイトル保持者やA級優勝者たち8名が、百人一首の聖地である嵯峨嵐山文華館に集い3回戦で優勝を争う。同館の近隣施設で解説付きのモニター中継が催されるほか、YouTubeを使ったライブ配信もおこなわれるので、この機会にぜひ観戦しよう。
■絵でみる百人一首と枕草子
・会期 2022年1月29日（土）～4月9日（土）
前期：1月29日（土）〜3月7日（月）、後期：3月9日（水）〜4月9日（土）
・会場 嵯峨嵐山文華館
・料金
＜嵯峨嵐山文華館＞一般・大学生900円、高校生500円、小中学生300円、障がい者と介添人1名まで各500円
＜福田美術館との二館共通券＞一般・大学生2,000円、高校生1,000円、小中学生550円、障がい者と介添人1名まで各1,000円
■小倉百人一首競技かるた「第3回 ちはやふる小倉山杯」
日時 2022年4月10日（日）
競技予定 1回戦／10:45〜、2回戦／13:30〜、決勝・3位決定戦／15:30〜
主催 一般社団法人全日本かるた協会
共催 公益財団法人小倉百人一首文化財団、一般社団法人ちはやふる基金
[information]
嵯峨嵐山文華館
・住所 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
・電話 075-882-1111
・時間 10:00～17:00（入館は16:30まで）
・休館日 毎週火曜日（祝日の場合は翌日）、展示替期間
・URL https://www.samac.jp/