世田谷文学館では、4月29日から9月3日までの約4カ月間、「石黒亜矢子展 ばけものぞろぞろ ばけねこぞろぞろ」が開催される。
化け猫や妖怪、想像上の生き物を、日本画を想起させる流麗な筆致で描きだす絵描き・石黒亜矢子。
石黒が描く生き物たちは、色彩豊かに美しく愛らしく、ユーモアたっぷりで、ときに少しだけ不気味な表情をたたえて、瞬く間に観る者を異世界へと誘う。
彼女にとって初めての大規模個展となるこの展覧会では、画業の最初期の妖怪絵をはじめ、『いもうとかいぎ』『えとえとがっせん』『ねこまたごよみ』などの絵本原画を中心に、描きおろしの新作約20点を含む500点あまりが展示される。ぬいぐるみ作家・今井昌代との特別展示や、雅太郎玩具店による『いもうとかいぎ』をモチーフとした新作にも注目したい。
石黒が描く魑魅魍魎が跳梁跋扈する“あやかしの世界”を、心ゆくまで楽しんでほしい。
石黒亜矢子(いしぐろあやこ)
1973年、千葉県生まれ。画家・絵描き。
化け猫や妖怪などを主題に国内外で個展を開催。絵本作品に『ばけねこぞろぞろ』(あかね書房)、『いもうとかいぎ』(ビリケン出版)、『えとえとがっせん』(WAVE出版)他。2016年、玄光社より画集『石黒亜矢子作品集』出版。『豆腐小僧双六道中ふりだし』京極夏彦/著(講談社)、『現代版 絵本御伽草子付喪神』町田康/著(講談社)などの挿絵・装画も手がける。そのほか企業とのコラボレーション作品を発表するなど活動は多岐にわたる。愛猫家としても知られ、猫を溺愛しつつ爬虫類にも夢中。
関連展示
シーズン展示「どっせい!ねこまたずもう~夏場所~」
夏休み期間中、文学館の1階に『どっせい!ねこまたずもう』をモチーフにしたメディアアート作品が出現する。
会場:世田谷文学館 1階文学サロン
会期:2023年7月22日(土)~8月31日(木)予定
料金:無料(予約不要)
[information]
石黒亜矢子展 ばけものぞろぞろ ばけねこぞろぞろ
・会期 2023年4月29日(土・祝)〜9月3日(日)
・会場 世田谷文学館 2階展示室
・住所 東京都世田谷区南烏山1-10-10
・時間 10:00~18:00(展覧会入場、ミュージアムショップは17:30まで)
・休館日 月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)
・観覧料 一般 1,000円、65歳以上・大学・高校生600円、小・中学生300円、障害者手帳をお持ちの方500円(ただし大学生以下は無料)
※5月10日(水)は「国際博物館の日・5/18」を記念し入場無料、5月12日(金)は65歳以上入場無料
※団体割引(20名以上)および「せたがやアーツカード」割引あり
・TEL 03-5374-9111
・URL https://www.setabun.or.jp/