美の殿堂「ルーヴル美術館」コレクションによる
銅版画(カルコグラフィー)を特別公開!!
ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』やフェルメールの『レースを編む女』、モローの『出現』(複数ある同名作品の1点)など、フランス・パリのルーヴル美術館には多くの名画が収蔵されている。この世界的な美の殿堂には、そうした絵画を元に作られた、知られざるカルコグラフィーコレクションも存在するのだ。東京の八王子市夢美術館で6月28日から開催される「ルーヴル美術館の銅版画展」では、13,000点に及ぶコレクションの中から、その時々に作られた版を使って刷られた100点余りの版画作品が紹介される。
美術の教科書に載っている名だたる絵画がそこかしこに展示されているルーヴル美術館。しかし、グラフィック・アート部門の一角を担う「カルコグラフィー室」の存在はあまり知られていないかもしれない。ちなみに、カルコグラフィー(charcographie)とは、ギリシア語で「銅(カルコス)に描いたもの」。つまり、銅版画を意味する言葉だ。
カルコグラフィー室の起源は1600年代、太陽王ルイ14世治世下に設立された「王の版画原版収集室」にまでさかのぼる。フランス王家の権勢を国内外に知らしめるため、壮麗なイベントや王宮などの建築物、芸術作品、植物図鑑などの学術研究を銅版画によって記録することを奨励したのがその由来だ。複製・複写という側面において、写真技術誕生以前の版画は、欠くことのできない重要なメディアだった。その後、王政が終焉を迎えると「王の版画原版収集室」や「王立絵画彫刻アカデミー」のコレクションなどが統合され、1797年に現在のカルコグラフィー室(国立カルコグラフィー室)が誕生。版画技術の保存、ルーヴル美術館の貴重な名画を版画化するという役割を改めて担うようになった。さらに20世紀に入ると、現代作家による新作も加えながら、現在もコレクションはさらに拡充を続けている。
日本での特別公開のために選りすぐられた、知られざるルーヴル美術館のカルコグラフィー100点余りを通して、フランス、さらにはヨーロッパの文化や歴史をより身近に感じられる展覧会である。
関連イベント
ギャラリートーク(事前申込不要)
日時:7月20日(土)14:00~
講師:中村高朗(本展監修者、美術評論家、多摩美術大学名誉教授)
場所:八王子市夢美術館 展示室
費用:無料(ただし鑑賞券の購入が必要)
講演会「カルコグラフィーに見る西洋美術」(要事前申込)
日時:8月11日(日)14:00~15:30(開場13:30~)
講師:中村高朗(本展監修者、美術評論家、多摩美術大学名誉教授)
会場:八王子市学園都市センター 第5セミナー室
住所:東京都八王子市旭町9-1 八王子スクエアビル(八王子オクトーレ)12階
費用:無料
定員:50名 ※応募者多数の場合は抽選
応募方法:下記URLの申込フォームより応募
https://docs.google.com/forms/d/1p09Mfu41qCX9T5LXLbGzfAefQyvp1Wp5aXSSxUAdsUM/viewform?edit_requested=true
※応募は1人1回まで
※氏名(2名の場合は同伴者名も)、住所、電話番号を入力の上、送信してください。
※受付完了メールが届かない場合、もしくはメールの内容に不備がある場合は、美術館まで電話(042-621-6777)で問い合わせてください。
応募締切:7月15日(月・祝)19:00まで
[information]
特別展「ルーヴル美術館の銅版画展」
・会期 6月28日(金)〜9月1日(日)
・会場 八王子市夢美術館
・住所 東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
・時間 10:00~19:00(入館は閉館の30分前まで)
・休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日が休館)
・観覧料 一般800円、学生(高校生以上)・65歳以上400円、中学生以下無料
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料(付き添いの方は1名まで無料)
・TEL 042-621-6777
・URL https://www.yumebi.com