日本を代表する洋画家・馬越陽子。彼女は1973年から1974年まで1年間、文化庁芸術家在外研修員のうち初の女性芸術家としてヨーロッパの10カ国およびアメリカ合衆国、旧ソビエト連邦など欧米各国200箇所以上の美術館で研修をおこなった。2018年には『社会の様々な分野における功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者』に贈られる旭日中綬章を受章。現在は独立美術協会や女流画家協会で精力的に作品を発表し続ける傍ら、多摩美術大学大学院客員教授として教鞭を執っている。
そんな馬越の個展が、東京・銀座にある永井画廊で6月6日より開催される。この展覧会は、永井画廊が銀座に開廊して50周年を記念する企画の第3弾として企画されるもの。代表取締役の永井龍之介氏は、展覧会に際し以下のように言葉を寄せた。
永井画廊史上最多1,200人以上の来場者を記録した1995年12月初個展。普遍的人間愛から生まれるロマンあふれる絵画と先生のお人柄に共鳴された人が人を呼ぶ伝説となった展覧会をいま再びという思いがあり、このたび記念展として企画しました。
人間生来の純粋、無垢な精神への憧憬から絵画、詩などを残されたブレイク、ゴッホらへの共感、“油絵具を食べちゃいたいぐらい好き”という油絵愛から生まれる瑞々しい生命感あふれる馬越芸術の素晴らしさを改めて多くの皆様にご覧頂きたくご案内いたします。永井画廊 永井龍之介
本展では、小品から50号サイズまで、代表作である「人間の大河」シリーズをはじめとした油彩画の新作十数点が一堂に介する。
ぜひこの機会に、人間の命の根源に迫る馬越の力作を会場で確かめてほしい。
馬越 陽子 Yoko Makoshi
1934年 東京生まれ
東京女子大学英文科卒業
東京藝術大学大学院修了
1964年 独立展 (~現在)
1967年 女流画家協会 (~現在)
1973〜74年 女性初の文化庁芸術家在外研修員として欧米各国滞在。200ヵ所以上の美術館訪問
1980年 安井賞展佳作賞受賞
1991年 安井賞展選考委員
池田20世紀美術館 個展
1993年 パリ ギャルリーロマネ個展
(パリ日本文化祭〈ユネスコ文化間の対話協賛企画〉)
1994年 第17回安田火災東郷青児美術館 大賞
大賞受賞記念個展(安田火災東郷青児美術館)
1997年 ニューヨーク ヒューゴ・デ・バガーノギャラリー個展
2006年 パリ ギャルリーシャルロット・ノべール個展
2007年 日中国交正常化35周年記念個展(北京国立中国美術館)
2014年 日本芸術院賞
2018年 日本芸術院会員
2022年 旭日中綬章受章
現在
独立美術協会会員/女流画家協会委員/多摩美術大学大学院客員教授/日本美術家連盟理事/日中友好協会顧問
[information]
ー銀座開廊50周年記念企画第3弾ー
馬越陽子展ー人間の大河ー
・会期 2023年6月6日(火)〜6月21日(水)
・会場 永井画廊
・住所 東京都中央区銀座8-6-25 河北新報ビル5階
・時間 10:00〜18:00
・休館日 日曜日
・入場料 無料
・TEL 03-5545-5160
・URL https://www.nagai-garou.com/