力強く壮大な画風と華やかな色遣いで人々を魅了した山元春挙は、竹内栖鳳とともに京都画壇の代表的な画家として知られている。
1872(明治4)年、膳所中ノ庄村(現・滋賀県大津市)に生まれた春挙は、一度は商家の養子に入ったものの、絵の道が諦め切れず、10代の頃には京都の四条派の流れを組む野村文挙に入門。その後は「明治の応挙」と称された森寛斎に師事し、若くして頭角を現した。国内外の数々の展覧会や博覧会に出品しており、多くの作品が宮内庁御用画となっている。
後進の育成にも熱心に取り組んだ春挙には、20代の頃から弟子がいたという。その力量と人柄を慕った者たちが各地から集まったのだ。
1917(大正6)年の帝室技芸員拝命により名実ともに京都画壇の中心的な存在となって以降は、ますます充実した作品を発表し続けた春挙。特に山岳や水辺を描いた、ダイナミックで華麗な風景画は他の追随を許さなかった。その表現を根底で支えたのは、10代の頃から持ち続けた写真技術への興味や、実際に山に登り、目にした風景を作品に活かす姿勢であったと言えるだろう。
春挙の生誕150年を記念する本展では、滋賀県立美術館のコレクションと各地の優品、合わせて約80点が展示される。山元春挙の故郷、滋賀の地で、その初期から晩年までの創作の軌跡を辿ってはいかがだろうか。
【招待券プレゼント(5組10名様)】
※メニューの「プレゼントコーナー」からご応募ください。
※当選発表は4月27日以降に発送をもって代えさせていただきます。
[information]
生誕150年 山元春挙
・会期 2022年4月23日(土)~6月19日(日)※会期中展示替えあり
・会場 滋賀県立美術館 展示室3
・住所 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
・電話 077-543-2111(受付時間8:30〜17:15)
・時間 9:30~17:00(入場は16:30まで)
・休館日 毎週月曜日
・入館料 一般1,200円、高校・大学生800円、小・中学生600円
※展示室1・2で同時開催している常設展も観覧可
※身体障害者手帳等をお持ちの方は無料
・URL https://www.shigamuseum.jp
※この展覧会は笠岡市立竹喬美術館、富山県水墨美術館に巡回予定。